ほんとうにおいしい
牛肉を届けたい。

言葉より味でつたえたい。

五人の生産者と「情熱牛」

鹿児島県北西部、阿久根市を中心とした、
野崎満浩、柳田実義、八重尾均、
石澤豊樹、山崎英二の五人の侍と、
薩摩の久保が苦楽を共にした深い絆で
育て上げた「情熱牛」。
なんと言っても、最大の特徴はその風味。
口の中に含んだその瞬間、
今までの牛肉に対しての概念が
大きく変わります。
とろけるようなその食感、
肉の甘み、食べ終えた後にまで残るその余韻。
これこそが和牛の美味さだと
感じさせてくれる牛肉です。

一頭買いでいっさいの無駄なく

薩摩の久保は、ていねいに愛情をこめて
育てた鹿児島産黒毛和牛
「情熱牛」を一頭買い。
だから、市販のような均一のお肉は
お届けできません。
大切に育てた牛の枝肉や、内臓まで
一切の無駄なく全ての部位を大切にお届けします。
命への感謝と農業と暮らしの持続性にこだわり
化学調味料、添加物も使わず、
生産から流通、納品までを徹底管理。
だからこそ生まれる味と価格には
自信を持っています。

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牛の匠物語

牛の匠物語 その9 「薩摩久保「和牛」のおいしさを今に!」

和牛の中の和牛、それが「情熱牛」

朝晩、肌寒さを感じる季節になりましたね。食欲減退気味だった夏から食欲の秋、そしてすき焼きなど鍋物が恋しくなる冬へ。季節も徐々に変わってきているのを感じる今日このごろです。

薩摩の久保では最高峰の和牛「情熱牛」を焼肉店ではもちろん、精肉店とネット通販でお買い求めいただき、ご家庭で楽しまれるお客さまも増えています。

焼肉、すき焼き、ステーキ!主役はやっぱり「和牛」ですが、今回の「牛の匠物語」は、薩摩の久保の「情熱牛」のおいしさの秘密を知っていただくために、ちょっと「和牛」の歴史をのぞき見してみました。

●牛肉が日本で食べられるようになったのはいつごろからなのでしょう?

日本では、仏教が入ってきた6世紀、殺生を避けるという教えの影響で肉食をしない風習が生まれました。その後、約1,200年にわたって、肉食をしない文化が続いたのです。

魚や鶏の肉は古くから食べられていましたが、町民文化が花開いた江戸時代後期には、イノシシ肉の鍋料理やシカなどの肉も楽しまれるようになりました。

しかし、牛は農作業の大切な労働力として、とても大事に飼育されてきましたので、食料としての牛肉にスポットが当てられるようになったのは江戸時代も後期のころになってからといわれています。


「情熱牛」鹿児島県阿久根市

●牛肉を文明開花が後押し


庶民が牛肉を食べるようになったのは明治時代からといわれています。

明治初期には、海軍が栄養をつけるために牛肉を食べることを採用し、明治天皇が初めて牛肉を食されたことをきっかけに、一般的に肉食が奨励されるるようになったそうです。

牛肉の普及は、富国強兵に基づく国民の強壮な身体作りが求められた、という背景があったことが伺えます。
いつしか牛肉を食べることは、文明開化だという風潮も生まれ、庶民の間に牛鍋のブームが起こりました。調味料は昔から日本人になじみのある、しょうゆ、砂糖、みそなど。牛肉ををうまく日本の食文化に取り込んだため、肉料理は家庭料理として定着していったということです。

日本人が牛肉を食するようになったのは、わずか約150年前から。明治時代以降、文明開化の影響によるものでした。

その後は、日本人の食文化が西洋の食文化と融合して、どんどん庶民の間に広がっていきました。

●和牛誕生の歴史

和牛の純粋種絶滅の危機

明治初期、神戸の居留地に住む外国人たちが但馬牛(たじまうし)の肉を食べ、とてもおいしいと評判になったそうです。

しかし、確かに和牛(神戸牛)は西洋種の牛より味が優れているとはいわれていたものの、肉量では劣っており、その改良は急務であると考えられました。

そうして、牛肉の需要が増えるにつき、小柄な日本の牛を外国の牛のような体格にしようと、品種改良(外国種の雄との交配)が盛んに行われていったのです。

ところが、和牛と西洋種との交雑は大失敗。気性が荒く、動きが緩慢、そしてなにより肉質がよくないという残念な結果となったといわれています。そうして、外国種との交雑がすすんだだおかげで、但馬牛を含む和牛の純粋種が絶滅の危機に直面してしまいました。

わずか4頭の生存牛が「和牛」のルーツ

終戦後、本来の和牛を取り戻そうと全国で本格的な取組みが始まりました。が、時すでに遅し。国内には純血の黒毛和種が残っていなかったのです。

しかし、一時は絶滅したと思われた純血種が、兵庫県美方郡香美町にある集落に奇跡的に4頭だけ生き残っていました。 陸の孤島といわれる地形が幸いし、他の村からも遠く離れていたため外国種との交配を免れていたのです。

この4頭の純血種をもとに但馬牛は復活していきました。まさに奇跡といえます。

そして、残った4頭の内の1頭の子孫として生まれたのが、肉質のよい強い遺伝子を持った種牛で、まだ凍結精液などなかった自然交配の時代ですが、生涯で多くの子孫を残しました。このDNAが、今の黒毛和種のルーツとなっているといわれています。

「奇跡の4頭」と呼ばれる牛たち。この牛たちがいなかったら、現在世界中に広がる「和牛」は存在していなかったでしょう。


和牛生産王国鹿児島

全国に広まった純血の黒毛和種の遺伝子は各地で改良を重ねられ、ブランド牛となっていきます。

そして、鹿児島県でも、明治時代から県の畜産試験場を設立され、おいしい牛肉づくりのための研究が始まりました。

鹿児島の黒毛和種は、薩摩で飼われた在来種に、優れた和牛を交配して改良に改良を重ねて生まれます。

現在、鹿児島県は黒毛和種の生産量が全国の約2割を占めて日本一。肉質の最高ランクにあたる「5等級」の出現率も全体の4割を超え、数々の栄誉ある賞を取っています。



●和牛の中の最高峰の和牛!それが「情熱牛」

薩摩の久保の「情熱牛」は、このような和牛の歴史を経て、ハイレベルな鹿児島県の酪農家の中でも、さらに努力を重ねた「牛の匠」と称賛される5人の生産者によって育てられています。

「牛の匠」5人の生産者は、常に飼育法を研究し、ノウハウを共有し、最高峰の和牛を育て上げています。

薩摩の久保は、飼育から流通・加工まで徹底してこだわりぬき、愛情をもって大切に育てられた「情熱牛」を一頭買いしています。

この最高品質の「情熱牛」を安定して消費者に提供し続けることが、薩摩の久保の「責任と信頼の証」であり、情熱牛グループの根底に流れている共通の思いなのです。

これこそが和牛の中の和牛と絶賛される「情熱牛」の感動のおいしさに、この秋改めて出合いませんか?



  • 2023.11.13
  • 16:46

牛の匠物語 その8 「薩摩久保の情熱」動画

薩摩の久保の牛肉への情熱を、動画にまとめました。

ロングバージョンは、YouTubeの薩摩の久保チャンネルでご覧いただけます。
※焼肉店のオーダー用タブレットでもご覧になれます。


「本当に美味しい牛肉を楽しんでいただきたい」それが私たちの変わらぬ想いです。

鹿児島の5人の農家さんからお客さまへ届くまで、生産・流通・加工のすべての過程にこだわりぬき、日々丁寧な作業に励んでおります。

生産農家さんが愛情をかけ丹精込めて育てた「情熱牛」を、「これこそが和牛の美味しさ!」と言ってもらえるように、肉のプロとして励んでおります。

薩摩の久保の「信頼と責任の証し」の「情熱牛」を、どうぞ一度ご賞味ください。

牛の匠物語 その7 「美味しさのために!薩摩久保のあくなき挑戦」

鹿児島の生産者からお客さまへ届くまで

●生産者との深い信頼関係がつくりあげた、最高峰の和牛ブランド「情熱牛」
創業以来「薩摩の久保」の思いはただひとつ。

それは「どこよりも美味しい和牛をお客さまに食べていただきたい」ということです。

願いを叶えるためには、実績のある生産者との確かな連携が不可欠でした。代表である大山広二郎の心を動かしたのは、鹿児島県で生産農家を営む実直な5人の生産者たちでした。

「情熱牛」は、彼らのどこにも負けない牛を育てたいという情熱と、大山の情熱がタッグを組んで生まれました。

牛の血統の選別から始まり、飼育・肥育管理などを徹底し、確かな経験と技術、ノウハウのもとに育てられた和牛の最高峰「情熱牛」。

最高の品質をお求めやすい価格で食べていただくために、流通にもこだわり、生産者と販売者が一体となった体制を確立しています。

「情熱牛」鹿児島県阿久根市





●美味しさのために、一つひとつの処理工程流通体制にも妥協しません
「情熱牛」は最上級の肉を、お客さまに最高の状態でご提供するために、処理工程・流通体制にも細心の注意を払っています。

①鹿児島から薩摩の久保へ

月に2回各生産者から出荷される「情熱牛」は、信頼できる加工業者の手を経て「薩摩の久保」に届けられています。

加工は、鹿児島食肉センター内にある、と畜から加工までの一貫処理ラインを有する「カミチクグループ」に依頼。

世界基準の安全・安心体制のもとで厳重に検査され、カットされた牛肉は、公益法人日本食肉各付協会によりランクの格付けがされ、「薩摩の久保」にふさわしい枝肉を厳しく目利きします。

チェックポイントは、筋繊質、しまり具合、美味しさ、光沢をみる「肉質」、脂のねばりやテリ、融重をみる「脂質」や「血統」、そして肉の厚み、肉量など多岐にわたります。

このように何重もの厳しいチェックを通過した肉が、ブロックごとの真空パック状態で「薩摩の久保」へ、新鮮なうちに送られてきます。


②薩摩の久保からお客さまへ

送られてきたブロック肉は、1階の作業場でカットします。

「切り方ひとつで味が変わる」と言われるほど繊細で高度な技術が要求され、習得には最低でも2年は必要です。

そして、美味しい肉のカット技術の修練には終わりがありません。絶妙のタイミングで処理をし、最高の状態でお客様に提供しています。

切り口はシャープに、夏はサシ(脂)が溶けださないように迅速に、徹底した温度管理により生み出された赤身と脂の美しいバランスは、まさに芸術品。美しい断面は、食べる前から牛肉の美味しさを伝えてくれます。焼くとタレに絡んで絶妙な味のハーモニーが生まれ、肉の旨味が口の中に広がります。

肉の匠の高度な技術



肉の匠の高度な技術

●ここが違う「薩摩の久保」のポイント3点
①情熱牛グループ「5人の生産者」の牛に限定

一般的には同じ都道府県など「産地」内の複数の生産者から牛を集めてブランド販売をしますが、薩摩の久保では飼養管理方法・飼料・牛や肉に対する技術と思いを共にする「5人の生産者」に限定しています。

②薩摩の久保は「1頭買い」かつ、こだわりの目利き

一般的には、店が必要な「部位」を必要な分だけ仕入れます。産地や等級・ブランドは分かるものの「薩摩の久保」のように生産者の指定まですることはほとんどありません。そして、丸ごと仕入れる「1頭買い」で、等級に関係なく目利きをし、本来の肉質を見極めたうえで、認められた和牛を仕入れています。

③内臓も産地直送

内臓(ホルモン)は通常、と畜後に中間業者を通すことが多いのですが「薩摩の久保」では、産地から直接買い付け、最も新鮮な状態で仕入れた後、最高の処理を施して提供しています。

●すべては美味しさのために
これぞまさに牛肉中の牛肉といわれる、「情熱牛」の美味しさの秘密は、こだわりの生産方法に加え、妥協のない処理工程、徹底した衛生管理と流通体制、各段階での職人の技の結集であると言えます。

誰もがその美味しさに唸る「薩摩の久保」の和牛を、ぜひ味わってください。

牛の匠物語 その6 「お肉だけじゃない、薩摩の久保のこだわり」

お肉だけじゃない、薩摩の久保のこだわり

薩摩の久保が提供する「情熱牛」は、薩摩の農家さん5人とともに、こだわりつくして生産した逸品です。

年間出荷の8割以上が5等級、4等級の最上級肉で、これぞ和牛の中の和牛と誇れる味わい。一度口にしたら忘れられないとろけるような食感と甘み、食べ終えた後の余韻には誰もが唸る最高峰の和牛です。

その深い味わいをさらに引き立てるのが薩摩の久保の「名脇役」たち。

今回は薩摩の久保の食肉以外のさまざまな「こだわり」をご紹介します。

●門外不出、自家製焼肉の秘伝タレ

生産者グループが夢中になって取り組み、最高級の和牛を追求した末に生み出された「情熱牛」。

度肝を抜く美味さを完成させた社長の大山の脳裏には、不安がよぎりました。「これだけ美味い和牛に合うタレは市販品にあるんやろか?いや、どこにも売ってない。

それやったら、作ればええやないか」。

そんな発想がオリジナル焼肉のタレ製造の原点でした。

その後、大山は焼肉のタレの開発に挑み続けます。新鮮な野菜、フルーツ、醤油、自然の調味料、その配合の割合を変えたり、加熱や熟成の時間を調整したりと、試行錯誤を繰り返し気がつくと10年の歳月が経っていました。

「農家さんが手塩にかけて育てた情熱牛やから、お客さまに美味しく食べていただくために僕らも手は抜かれへん」。そして完成したのが「情熱牛」に合う、薩摩の久保「秘伝の自家製焼肉のタレ」です。

他のタレと食べ比べてみてください。その違いにきっと驚かれるはずです。

肉をお買い求めの際はタレが添付されていますし、2階の焼肉店でも提供されていますが、タレだけ欲しいというお客さまも多くいらっしゃいます。そんな方のために、自家製焼肉のタレ単品をご用意しています。

お求めになる方は1階精肉店でどうぞ。

小サイズ(180ml)を350円で、大サイズ(360ml)を 650円で販売しております。


薩摩の久保焼肉のタレ

薩摩の久保焼肉のたれ



●2階焼肉店は、くつろげる雰囲気の内装

高級感を打ち出す焼き肉店は、重厚で高価な雰囲気の店作りをされているところが多かいと思います。

薩摩の久保は、高級店を上回る和牛の品質と味を自負していますが、価格的にも雰囲気でも「ここで食べたら得、肉を買ったら得」と、感じていただければ、何よりだと考えています。

だから「本当に美味しい牛肉を、気軽に楽しんでいただきたい」という一心で、焼肉店の内装も、あえて家庭的な飾り気のない雰囲気にしています。

私たちは、焼肉はざっくばらんな食べ物だと思っています。

みんなでワイワイ言いながら肉を焼いて、箸でつついて食べる。子どもは肉にたっぷりタレをつけてご飯の上にのっけてわしわし食べる。お父ちゃんはホルモンをあてにビールや焼酎を飲んだりと、肩ひじ張らず、ゆっくりと気軽に楽しんでいただきたい。

お茶の間でちゃぶ台を囲むようにくつろいで、家族や仲間たちとの会話を楽しみながら、薩摩の久保の肉をリーズナブルに食べていただける店作りを目指しました。

どうぞ、アットホームでどこか懐かしい焼肉の集いを2階焼肉店で体験してください。

薩摩の久保焼肉店入り口


薩摩の久保焼肉店店内

薩摩の久保焼肉店店内

●うれしい美味しさ、こだわりのサイドメニューたち

「情薩摩の久保の2階焼肉店では、お肉以外のサイドメニューにもこだわっています。

そのひとつが、国産国消にこだわって現地買い付けしている熊本と鹿児島の「焼酎」です。どれも大山自身が生産地に出向いて吟味を重ね、納得した味ばかり。

米も野菜も卵もきちんと目利きした品を仕入れています。今ではどの生産者さんたちも薩摩の久保ワールドの仲間として、良い酒、美味い品の提供に一役買っていただいています。

①高田酒造

高田酒造

量は追わず質を高める、少量生産【高田酒造】の米焼酎


高田酒造は、日本三急流の一つ熊本県の球磨川の近くにある小さな蔵です。初夏にはたくさんのホタルが飛び交い、上質な米と清冽な水に恵まれた美しい環境のもとにあります。

焼酎はすべて手造り、100年以上続く昔ながらの石蔵の麹室、カメ仕込みを受け継ぎ、こだわりの少量生産を守っています。無農薬米の使用など、できるだけ自然のままに。これが高田酒造の焼酎づくりの基本です。

芳醇な香り、優しく深みのある美味さは「情熱牛」との相性も抜群。お肉とともに、杯が進む米焼酎です。

高田酒造

②大石酒造


伝統の技と新しい技術との融合【大石酒造】の芋焼酎


大石酒造は「薩摩の久保」の牛の生産地と同じ、鹿児島県阿久根市の酒造です。情熱牛の生産者である野崎さんからお土産で焼酎をいただき、大山がその味を気に入り、そこからお付き合いが始まりました。

大石酒造は明治32年創業、焼酎を造り続けて120余年。こだわりの味を守りながら伝統の技に新しい技術を加え、未来へ続く焼酎をじっくりと造り続けています。一つひとつ丁寧に誠実に、心を込めて作業し、徹底した原料の選別と商品の品質管理を実践。

個性あふれる様々な種類の芋や、地元で古くから親しまれているわき水などを積極的に取り入れ、よりユニークでオリジナリティーあふれるラインナップを作り上げています。

コクのある深い味わい、作り手のこだわりを感じさせる芋焼酎は「情熱牛」の立役者。ホルモンにもとてもよく合います。

大石酒造

③菊ちゃんちのたまご

絶品「たまごかけご飯」が薩摩の久保で食べられる!

ぜひ食べていただきたい、もう一つのこだわりは、ご飯ものメニューの中の「菊ちゃん家の玉子かけごはん」です。

「菊ちゃんちのたまご」は、鹿児島県南部の知覧町で、豊かな自然に囲まれ、植物性100%の餌を与えたニワトリが生むこだわりのたまごを生産。新鮮な「菊ちゃんちのたまご」を薩摩の久保へ直送いただいています。

特有の生臭さを抑えたコクと旨味の濃厚な生まごを、ほかほかの白ごはんにかける。ご飯の上でプルプルと揺れるキミが箸で割られ、白い米一粒一粒をとろりと包み込む。鮮やかな黄色に菊ちゃん家の玉子専用のタレを掛ければ、これぞ絶品玉子かけごはん。子どもも大人も大好きな何杯でもいける焼肉のシメです。



●「薩摩の久保」の営みのすべてには物語があります

薩摩の久保の営みのすべてには一言では語れない物語があります。その物語を紡いでいるのは、生産者さんや従業員、お客さまとともに築き上げてきたさまざまな歴史、育まれた信頼関係、絆。どれが欠けても、薩摩の久保は存在しなかったと考えています。
最高級の和牛のとろける食感と甘み、食べ終えた後の余韻が大きな特徴の「情熱牛」はもちろんですが、お酒や卵、野菜や米など、関わるすべての物にこだわるからこそ、生産者の顔が見えてくる、喜んでいただけるお客さまの顔が見えてくる、それを見て従業員は責任や喜びを感じます。関わる人すべてが、喜びや感謝で心を動かしたとき、物語が生まれます。
これからも皆さまとの出会いを大切に、一つひとつの物語、心の繋がりを大切にし、新しい薩摩の久保のページを「嬉しい、美味しい、また行きたい」という幸せな言葉で埋め尽くしたいと考えています。

関西圏のお近くの方はもちろん、遠方の方で大阪へ来られたときには、ぜひ「薩摩の久保」へお寄りください。またお立ち寄りが難しい方には、オンライン通販で「情熱牛」を全国へお届けしています。こちらも大好評をいただいております。

さあ、薩摩の久保のこだわりを体験するのは、きっとあなたです!

牛の匠物語 その5 和牛」と「国産牛」っての違うの?

これぞ和牛の中の和牛 薩摩の久保「情熱牛」

普段なにげなくスーパーや精肉店で購入している牛肉ですが、商品のラベルに「国産」と「和牛」があり、どう違うのか疑問に思ったことはありませんか。「和牛」と「国産牛」? どちらも和牛であり国産ですから表記がややこしいですよね。そこで「牛の匠」第五話では、「国産牛」と「和牛」の違いを正確にご紹介します。

薩摩の久保精肉店
薩摩の久保精肉店

●牛肉は大別すると3つの種類に分かれます

牛肉は大きく分けると①輸入牛、②国産牛、③和牛に分けられます。


①輸入牛

「輸入牛」は、その名前の通り外国で飼育された肉を外国で加工して輸入した牛肉です。

価格が比較的安価なこともあり、「輸入牛」は日本で消費される牛肉の約60%にもなります。そのうちアメリカ産の牛が約30%、オーストラリア産牛が約60%を占めています。

やや肉質は固めで、 脂肪分が少なく、赤身が多いのが特徴です。一昔前までは、臭いがあると敬遠されがちでしたが、最近は飼料も改善されて独特の臭いも気にならなくなったように思います。



②国産牛

「国産牛」もその名の通り、基本的には日本で飼育・加工された牛のことをいいます。

しかし、外国で飼育した牛を輸入して、日本で飼育した後に加工した場合も「国産牛」として表示することが可能なのです。

つまり、「国産牛」とは、全肥育期間中で日本国内での飼育期間がもっとも長い牛のことを指しますので、外国種の牛も条件を満たせば「国産牛」と表示されることになります。

驚きますよね、てっきり日本生まれの日本育ちかと思いきや、実は外国産まれだったなんて。

※和牛以外の肉用種や交雑種、ホルスタイン種などの乳牛なども含みます。

③和牛

では、いったい「和牛」の定義とは何でしょう。どんな牛を指すのでしょうか? 

「和牛」は、飼育地が日本である「国産牛」とは異なり、牛の【品種】を指して「和牛」と呼びます。つまり「和牛」とは、【日本の在来種】をもとに飼育された食肉専用の牛のことです。

この「和牛」と呼ばれる品種は「黒毛和種」「褐毛和種」「日本短角種」「無角和種」の4種類のみで、他の品種の牛は「和牛」と表示することはできません。

薩摩の久保情熱牛

●黒毛和牛は「和牛」の90%

「和牛」と呼ばれる4品種のうち、全体のおよそ90%を占めるのが黒毛和牛です。そして、「松阪牛」や「神戸牛」といった良く知られた名前は、固有の品種ではなく、もとは同じ黒毛和種の銘柄、「ブランド名」のことなんです。

同じ黒毛和種でありながら、飼育地や飼育方法や飼料などが違うので、結果的には異なる特徴を持った「和牛」となっているのです。

「和牛」は、1950年代から食肉用として注目され、長い年月をかけて餌や飼育方法に改良に改良を重ねた結果、世界最高品質ともいわれる完成度の高い牛肉ができているのです。

●鹿児島県は、日本一の「和牛」の産地

「鹿児島黒牛」で知られる鹿児島県は、2020年時点で黒毛和種の生産量が全国の約19%を占める日本一の生産県です。肉質の最高ランクにあたる「5等級」の出現率も全体の4割を超えています。

最高級の「和牛」を育てるには 、ストレスのない環境で美味しくて栄養バランスに富んだ餌を与えることが大事です。

美味しさのもうひとつの秘訣は、牛の血統にあります。何代もの 血統について日々研究を行ないながら、薩摩の地で古くから飼われてきた在来種を改良。そして、完成度を高める努力と手間隙を惜しまない生産者の努力が、そこには息づいています。

「鹿児島黒牛」は、きめ細かく柔らかい肉質と不飽和脂肪酸と呼ばれる融点の低い霜降りが織りなすとろけるような食感と、繊細ながらもしっかりとした肉と脂の旨みが特徴の和牛です。

鹿児島県阿久根市
薩摩の久保受賞

●これぞ和牛の中の和牛「情熱牛」

「情熱牛」は現在は年間出荷の8割以上が5等級、4等級の最上級肉であり、その、とろけるような食感と甘み、食べ終えた後の余韻が大きな特徴です。

これぞまさに牛肉中の牛肉。今まで食べたこともない、牛肉の王者と言っても過言ではありません。その証しとして、日本一の鹿児島県のなかで、栄誉ある「南九州枝肉共励会」でのグランドチャンピオンに、8回も輝いています。

薩摩の久保情熱牛受賞

「情熱牛」鹿児島県阿久根市
一度口にしたら忘れられない、誰もがその美味しさに唸る「情熱牛」を、あなたも味わってみませんか?



牛の匠物語 その4 知ってますか?お肉の部位の名前

  薩摩の久保は「情熱牛」を一頭買い

●牛の枝肉から内臓まで一切の無駄なくお届け

薩摩の久保では、豊かな自然に囲まれた鹿児島県阿久根市で、生産農家に大切に育てられた「情熱牛」を一頭買いしています。

牛の枝肉から内臓まで一切の無駄なくお届けするために、最上級ランクの肉もホルモンも同様に手間ひまをかけて丹念に処理して、牛が持つ能力を最大限に引き出しています。

妥協のない徹底した処理工程から生み出される「情熱牛」。特にその焼肉は最高に美味しいと評判で、多くの食通を唸らせています。

そんな焼肉の部位について、皆さんはどれくらいご存知でしょうか。

今回は、薩摩の久保2階焼肉店でご提供している肉の部位について、ご紹介します。

知っているようではっきりとはわからない肉の部位。知れば焼肉の集いがもっと楽しくなりそうですね。


肉の匠の高度な技術

●焼肉・ステーキ

●サーロイン

腰の上部にある肉。脂の上質な旨みを持つ牛肉の最高部位で、肉質は抜群。キメ細かく柔らかで甘みがあってジューシー。霜降りは口に入れるととろけるようです。一頭の牛から10キロ程度しか取れない希少部位です。

●リブロース

肩ロースとサーロインの間にある柔らかい部位を指します。リブロースの名前は肋骨を意味する(リブ)と、焼くことを意味する(ロースト)に由来。その名の通り、焼いて食べると最高!赤身とサシのバランスがとても良く、きめ細かくて柔らかく、風味や旨みも十分。ロースの中で特に美味しい部位です。

●ヘレ

サーロインの内側、肋骨の内側にある部位で、脂肪分の少ない柔らかい肉質が特徴です。牛肉の中で一番柔らかい部位で、高級品とされています。ヘレの中心部にあるのが「シャトーブリアン」で、牛1頭からわずか600g~2kgほどしか取れないため、幻の部位とされています。脂肪分が少ないのに柔らかいのが最大の特徴で、一度食べたら忘れない美味しさ。赤ワインとの相性は抜群です。

●ロース(ハネシタ)

牛の肩ロースの下あばら骨近くに位置する部位で、ザブトンとも呼ばれ、牛1頭から数kgしか取れない希少部位です。肉のしっかりとした食感があり、美しいサシが特徴で甘い脂の味わいは絶品。和牛の風味と香り、旨味をたっぷりと堪能できます。

●ミスジ

肩肉の端に位置する部位で、肉の真ん中と、その上下に3本すじが入っていることから「ミスジ(三筋)」と呼ばれています。やや硬めで、脂肪分の少ない赤身ですが、綺麗で細やかなサシが入っており、口の中でとろける食感には誰もが魅了ます。

●タン

牛の舌の部位で名前は、英語で舌を意味する「tongue」の発音に由来しています。一頭から約 1~1.5kgほどしか取れないので、こちらも希少部位。他の肉類に比べて脂肪分が少ないことも牛タンの特徴といえます。塩やレモンでさっぱり食べるのも美味しい!最も柔らかい根元部は 「上タン」として人気です。

●カルビ(三角バラ)

カルビは韓国語でアバラを意味する言葉です。つまりアバラ周辺のお肉、バラ肉のことで分かりやすくいえばお腹のお肉です。バラ肉の範囲は広く、種類も様々で「肩バラ」と「トモバラ(外バラ・中バラ)」に分けられます。三角バラは「肩バラ」の中にあり、カルビの中でも一番美味しいとも呼ばれる部位です。骨の周りの肉なので旨味が強く、霜降りが素晴らしい最上級の部位です。

●バラ

あばら骨の周辺の肉なので「バラ肉」という部位で、厳密にいうとカルビとはあまり違いはありません。ただ、カルビはあばら周りの脂肪分の多い部位で、バラ肉は「肩バラ」と後足に近い「トモバラ(外バラ・中バラ」あたり。カルビとは少し味わいが違います。肉質は硬めですが、コクと旨味は濃厚です。ちなみにバラは、素早く焦げ目を付け、肉の旨みを閉じ込めると、美味しく焼き上がります。

肉の匠の高度な技術


●ホルモン

●ハラミ

内臓肉であり、横隔膜で肋骨側の厚い部分のことをいいます。普通の赤身肉と同様に旨みも味も濃い一方、脂身が少なめであっさりしていて、柔らかい肉質が特徴です。

●ツラミ

牛のほほ肉のことで、とても歯ごたえがあり、味が濃厚で適度な脂の旨みもあります。1頭から1kg程度しかとれないので、小売ではほとんど見かけることはありません。焼肉店でも置いているところはとても少ないです。

●ミノ

牛の第一胃袋で、切り込みを入れた形が蓑笠に似ていることから「ミノ」と呼ばれるようになったようです。純白に似た白色で、肉厚でかなり歯ごたえがあります。薩摩の久保では丁寧に下処理を施しているので、まったく臭みもなく人気の部位。淡白で薩摩の久保で開発した特性のタレがよく絡んでとても美味しい。

●サンドミノ

牛の第一胃袋であるミノの一部で「ミノ・脂・ミノ」と脂がサンドされている部分です。コリコリとした食感と脂の甘味やジューシーさを一度に味わえます。

●テッチャン

牛の大腸部分のことで、韓国語で大腸のことを「テッチャン」と呼ぶのでそのままこの呼び名になったそうです。食感はプリプリ。噛めば噛むほど甘みのある濃厚な脂があふれ出して美味しい。下処理はとても難しく、焼肉店の腕の見せ所。薩摩の久保のテッチャンを食べたら、きっと他のは食べられませんよ。

●アカセン

牛の第四胃袋で「赤センマイ」とも呼ばれ、コリコリした歯ごたえで脂がほどよくのって、甘みも旨みも濃厚です。お酒のおつまみにもご飯のおかずにも最強!人気あるホルモンのひとつです。

●小腸

牛の小腸部分であり、柔らかくて脂が多い部位です。店によっては「マルチョウ」「コプチャン」とも呼ばれています。甘みがあって食感はジューシー、プリプリしていて弾力もありますが、比較的食べやすいのが特徴です。もつ鍋でもよく食べられています。

●ココロ

牛の心臓の部位で「ハツ」とも呼ばれています。筋繊維が少なく臭みや脂のしつこさもなく、こりこりした歯ざわりが特徴です。淡白で、ホルモンの中でも食べやすい部位です。

●コリコリ

牛の心臓の大動脈の部分で、一頭からほんのわずかしかとれません。名前の通りコリコリとした食感が特徴。その割にしっかり噛み切れるので食べやすく、さっぱりとした味です。長方形に細かい切れ目を入れて提供されることが多いです。

●センマイ

牛の三番目の胃袋で何枚ものヒダがあることから「千枚(センマイ)」と呼ばれています。さっぱりとした味わいでカロリーも低く、コリコリの食感を楽しむことができます。湯通しした状態で出されることも多いです。焼肉では表面はカリッと焼きますが、焦げないよいうに焼きすぎには注意しましょう。


肉の匠の高度な技術

薩摩の久保 肉の匠の高度な技術

薩摩の久保

薩摩の久保は、一頭買いでいっさいの無駄なく。
命への感謝と農業と暮らしの持続性にこだわり、ていねいに愛情をこめて育てた鹿児島産黒毛和牛「情熱牛」を一頭買い。
大切に育てた牛の枝肉や、内臓まで一切の無駄なく全ての部位を大切にお届けします。

(ご注意)オンラインショップでは取扱いしていない部位があります。
希少部位などは、店頭では販売しておりますので、在庫のお問い合わせの上お買い求めください。

牛の匠物語 その3 鹿児島県阿久根市の大自然で育つ「情熱牛」

「情熱牛」美味しさのもうひとつの理由。


●美しい海と穏やかな山々に抱かれた情熱牛の
 ふるさと「鹿児島県阿久根市」

「牛肉ってこんなに美味しかった?」「ここの焼肉を食べたら他の店のは食べられへん」「口の中でとろける旨さやね。ほんまに満足したわ」。

薩摩の久保の「情熱牛」は、多くのお客様から日々嬉しいお言葉をいただいています。これもひとえに、最高級の和牛を育ててくれている生産者グループの皆さんの力と、手間隙をかけて加工処理している業者の方やスタッフみんなのチーム力の賜物だと私たちは思っています。

でも、それだけではありません。情熱牛が生まれ育っている鹿児島県阿久根市を訪ねると、美味しさのもうひとつの理由は、その産地にあるのではないかと感じられます。

今回は情熱牛のふるさとでもあり、薩摩の久保のルーツである大山広二郎の祖父母が暮らした阿久根市をご紹介いたします。

鹿児島県阿久根市の情熱牛農場

●南国を思わせる景観の海岸線
 鳥の鳴き声と風の音が流れる田園風景

「阿久根」。この一風変わった名前は「英祢(あくね)」からきています。
「アク」とは魚や漁業の意味で「ネ」は岩礁を表しており古来から漁港として栄えてきたことがわかります。

平安時代には「英祢院(あくねいん)」と呼ばれる荘園で、1451年には島津用人によって現在の名前の「阿久根」と称されました。

南北約40キロの東シナ海に面する阿久根市。海は時間とともに刻々と色を変え、降り注ぐ陽光が海面を照らし、さざなみが光を無数の宝石のように輝かせています。

ひとたび山に目を転じると、田園風景が山の麓に広がり、人々の暮らしの営みが静かで豊かな物語を紡いでいます。

そんな穏やかな田園風景の中に「情熱牛」を育てる野崎、柳田、八重尾、石澤、山崎らの生産農家があります。

心まで洗われるような澄んだ空気のもと、ゆるゆると呼吸をして生産者らが用意した美味しい草を食べて、小鳥のさえずりを聴きながらノンストレスで育つのが情熱牛です。

「情熱牛」鹿児島県阿久根市

●清潔で快適な環境を牛たちに。
 それが生産者たちの思いです。

野崎畜産は「薩摩おれんじ鉄道」の近く、比較的市街地にあります。清潔に保たれた牛舎でストレスのない状態で育ているため鳴き声も異臭もなく、日々の暮らしに違和感なく溶け込んでいます。

柳田畜産は、阿久根から少し離れた垂水市にあります。広々とした敷地のなかでのびのびとと育つ牛たち。牛舎からは鹿児島県のシンボルである桜島が見え、雄大な景色に心を奪われます。

八重尾畜産は公道から少し入った自然に囲まれた場所にあります。牛舎は広く、生まれたての仔牛の部屋、ヤンチャ盛りの仔牛の部屋もあり、元気に育っています。いつのまにか入り込んだ猫が産んだ子猫たちがそこらじゅうを走り回って、笑顔と活気に満ちた毎日です。

石澤畜産は、島津藩の馬の世話をしていたご先祖が切り開いた小高い山上のあります。木々に囲まれた広い敷地内には四季折々に花が咲き、のどかで優しい風景が広がっています。「ここが一番安全」と知っているのか、ときおり偶然柵を抜出た牛たちは、どこにもいかず柵のそばでじっとしているそうです。

山崎畜産は、緑深い山の麓にあります。周辺の畑で収穫した牧草を牛舎の2階にぎっしりと積み込み、牛たちの様子を見ながら、他の飼料とともに適切な配合をして食べさせています。ときどきカラスのお客さんも牛を見にきたりして、のんびりとした牛舎の雰囲気が印象的です。

どの農場も個性があり、牛たちにとっては快適な環境です。それにも増して、情熱牛を育てている生産者の牛に対する愛情の深さには驚かされます。

この海あり、山あり、歴史もある、魅力的な阿久根市で生まれ育った生産者さんは、皆さん優しく、純朴で、穏やかです。

そして「よい牛を育てたい」という気持ちを強く持っています。だからこそ、どこにも負けない「情熱牛」を生産することができるのだと、改めて感じます。

これからも薩摩の久保は、彼らとともにお客様に喜んでいただける最高級の牛肉を提供してまいります。

  • 2023.03.24
  • 14:56

牛の匠物語 その2 薩摩の久保」で働くということ。

精肉の加工・販売、焼肉レストラン運営、スタッフの教育から管理まで、あらゆる業務をこなし、大山社長の右腕となり「薩摩の久保」を支える縁の下の力持ち的存在、阪本学。

社長とは21歳の時からの修行先が一緒だった縁で、時にはぶつかりながらも同志として、多くの苦難を乗り越えてきた仲です。彼が考える「薩摩の久保」における仕事の哲学を紹介します。

薩摩の久保
取締役営業部長 阪本 学


●あまりのレベルの高さに驚いた入社当時

食肉業界で長年経験を積んだ私が「薩摩の久保」に来た時のことは、今もはっきり覚えています。

「これは、えらいところに来てしまった!」

というのが、初めての印象でした。今まで自分がやってきたこととは、あまりにもレベルが違いすぎました。肉処理に対する技術のレベルはさることながら、生産者とも深い信頼関係で繋がっている。商売のことも、ただ肉を売って利益を出しさえすればそれでいい、ではないんです。奥深いんです。

大山社長は長年築いてきた確固たる仕事の哲学を持っている。「お前がやってきたことをいっぺんゼロにしないと、俺についてこられへんぞ」。その言葉に身震いする思いでした。

それでも30歳まで積み上げてきたキャリアがプライドとしてあるわけです。最初は反発もしました。私は頑固なので、壁にも何度もぶつかって社長とは喧嘩もしました。

入社して3~4年は辛い思いもしました。けれど関係者と時間をともにするうちに「ああそうか、自分が変わらないと成長はないな。ここでもう一回ゼロから教えてもらおう」という気持ちになったんです。色々なことを近くで見させてもらっていたら、言われる言葉に重みがあって、説得力もあることがわかってきました。「なるほど、そこまでのことを言ってたんや」と。最初は言葉だけでは理解しているつもりでも、本当の意味を理解していなかったと気づくようになりました。

変わらなければ成長はない。人の話を良く聞いて気持ちを感じられる人間になろう。35歳くらいまでには、そういう気持ちを確立し、さらに一歩進めて、自分の道を極めていくことが大切だと思うようになりました。

肉の匠の高度な技術

●嘘偽りのない薩摩の久の信念を次代に繋ぎたい

自分を変えるには、ギリギリの年齢での転職でした。社長には、肉のこと以外にも生きるために大切な考え、姿勢をことごとく教えてもらいました。家族や他人に対する気持ちもそうですし、生き方もそうですし、自分の全てが変わった感じです。

あるとき、大山社長は私をご家族の墓参りに連れて行ってくれました。そして「今、自分があるのは先祖のお陰なのだから、自分がより良くなっていくことで、先祖への感謝の念を表さなければならない。だからお前も俺も、もっと良くならないとあかん。感謝の気持ちを忘れるな」と言われました。

また、社長も私も鹿児島に行って、農家さんとできるだけ多くの話し合いの場を持っています。農家さんも薩摩の久保のことを心から信頼していただいています。ここまで農家さんとともに取り組んでいるお店は少ないと思うんです。いざとなったら「こっちの方が安く買える」と、簡単に寝返ってしまうというようなことは絶対ありません。大山社長は「あかんときは、農家さんと共倒れしてもいい」そういう考えなんです。

大山社長は抱いてきた肉の商いの理想を、店舗の建て替えで実現しました。そして、このフィールドを次世代に継承したいと考えています。

私としては19年間、社長に育ててもらった恩義もあるし、薩摩の久保が大好きなので大山社長と二人で継承していきたいです。

私は社長のイエスマンになる気は毛頭ありません。喧嘩も真剣にやります。ぶつかりあって自分が納得すれば、また大山社長のことが好きになっています。社長とは年齢も近いし21歳のころからお互いを見ています。社長は兄貴分のような気持ちで僕を守らなあかん、こいつをより良くしてやりたいと思っています。自分は「社長とともに勉強しながらいっしょに追求し頑張っていきたい」という気持ちです。

今、薩摩の久保でやってきたこと、よそとは全く違うことを、多くの人に見て知って欲しいと心から思っています。嘘偽りのない、正真正銘作り上げたこの薩摩の久保を、何があっても継承していきたいと思っています。

(談)

肉の匠の高度な技術

  • 2023.03.24
  • 14:55

牛の匠物語 その1 「和牛のサシ(霜降り)は健康にも安心!」

良質な和牛の脂は融点が低く短時間で排出

みなさんは「肉の脂」のことをどう思っていますか?

融点が低く溶けて大概に排出される和牛の脂

「脂身って、ダイエットには大敵でしょう。だからサシの入ったお肉はちょっとね」
「健康のためには赤身肉がいいんだって」「脂っこいのは胸焼けするから無理」…。

青魚やオリーブオイルは気にせず、肉の脂は避けるという人が少なくないようです。
でもちょっと待ってください。本当に肉の脂は避けたほうが良いのでしょうか?
実はそれ、誤解なんです。

不飽和脂肪酸(常温でサラサラな液体/青魚系)
飽和脂肪酸(常温で個体、こってり/バターやラード・牛脂)

かつては、飽和脂肪酸が血液をドロドロにさせると言われていました。

しかし、和牛の脂肪は融点が低いんです。だから食べても体内で溶けて短時間で排出されます。上質な和牛の脂が常温で溶け出してしまうのがその証拠です。「薩摩の久保」でも、脂が溶けやすい気温の高い夏場には肉を素早くカットする技術が求められます。良質な和牛を口の中に入れたとき、とろけるような食感を味わうのは、和牛の脂には青魚のように不飽和脂肪酸が多く含まれているからなのです。

和牛は白い脂肪が細かく網の目のように入っているほど上質とされています。この部分を「サシ」や「霜降り」と呼び、不飽和脂肪酸が多く含まれています。最高級の和牛には、サシや霜降りが美しく、バランス良く入っているのです。

さらに和牛には「オレイン酸」も豊富です。オレイン酸はオリーブオイルにも含まれていて、血液をサラサラにし、善玉コレステロール減らさず、悪玉コレステロールを減らす働きがあるといわれています。悪玉コレステロールは、動脈硬化や心筋梗塞の原因となるそうです。

また、最近は健康のために、お年寄りこそ良い動物性タンパク質と脂をとりましょう、といわれています。
「薩摩の久保」では、適切なサシの量の上質な和牛を目利きし、匠の技で処理してご提供しています。

肉の匠の高度な技術

詳しくは、
「薩摩の久保の情熱」 肉を美味しく提供するための高度な技術
をご覧ください。

いかがです?
もちろん美味しいからといって過剰摂取はいけませんが、どうぞ誤解を解いて、安心して高級和牛のサシ(霜降り)をお楽しみください。




  • 2023.01.20
  • 12:23

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